償却資産税申告 簡単なやり方

経理実務

経理部で償却資産税申告担当者の方向け投稿です。1月31日は償却資産税の申告期限です。今日から数えると、もうあと約1週間しかありません。時間が無い方必見!簡単に申告書を作成出来る裏技を、東証一部上場企業の経理部長が、こっそり教えます。

償却資産とは

土地及び家屋以外の事業の用に供することが出来る資産

つまり、土地と建物以外のものはほとんどが対象ということです。

具体的に勘定科目で言うと、構築物、機械及び装置、船舶、航空機、車両及び運搬具、工具器具備品となります。

ここで注意!間違いやすい資産があります。

以下の資産は対象外です。

1.自動車税、軽自動車税の対象となるもの

2.無形固定資産(ソフトウエア)、生物、立木、果樹

3.繰延資産

4.一括償却資産(10万円未満で損金算入したもの、10万円以上20万円未満で3年償却するもの)

5.20万円未満のリース資産

以上

1月1日時点で所有する償却資産について申告します。

申告が大変な会社の特徴3選

あなたの会社は以下の条件に該当しますか?

1.会社設立から何十年も経過している:規模もそれなりに大きくなっていて、償却資産も比例して多い。

2.製造業で機械及び装置を多く保有する会社:改造、部分除却等されていて管理が不十分の場合がある。

3.店舗を全国展開している会社:本社部門に回収されるため、物件数が多く、各市町村ごとに申告しなくてはならず様式が微妙に統一されてない。

とにかく、物件数が多いと申告が深刻となり、時間を要しますので、先を見据えた事前準備が必要です。

どのような作業に時間がかかる?

申告書を作成する際、具体的にどのような作業に時間がかかるかというと以下3つ。

あなたの会社に該当する事項はありますか?

1.取得、除却が頻繁にあるため、役所から受領する紙の書類、特に種類別明細表(増加資産、減少資産)に記入するのに時間がかかる

2.自社の固定資産台帳と役所が登録している固定資産台帳の管理Noが不一致の場合、資産名称でしか合わせることが出来ないため照合に時間がかかる

3.自社の固定資産台帳と不一致の物件がある

もし、うちの会社も同じ問題を抱えています!というのであれば、これから私が、その解決方法を伝授いたします。

簡単な申告書作成方法

お待たせしました。

ここから簡単な申告書作成方法です。

問題1.取得、除却が頻繁にあるため、役所から受領する紙の書類、特に種類別明細表(増加資産、減少資産)に記入するのに時間がかかる

・会計システムから固定資産台帳を出力出来る場合

(会計システムに種類別明細表の資産コードの情報が未登録が前提で書いていきます:入力済であればそのまま会計システムから紙出力し提出出来る為)

新規取得資産:

会計システムから紙出力し、これを種類別明細表(増加資産)の代わりに提出。

除却・売却資産:

①まずは、会計システムからエクセル出力

②次に種類別明細表(減少資産用)から該当する資産を探す。

③最後に該当する資産コードを会計システムから出力したエクセルの明細に転機し、紙出力して提出。

申告書の取得額増減表は手書きで記入するしかありません。

→これにより、役所から受領した紙の書類に明細を記入する必要が無くなります。念のため変更する旨役所に事前連絡しておいた方がよいでしょう!

申告期限1週間しかない場合に威力を発揮します!

・自社の固定資産台帳が紙の場合

新規取得資産:

新規取得資産の部分のみコピーしてこれを新規取得明細とする(但し、必要な情報は入っていることが前提)

除却・売却資産:

残念ながら例年通り

新規取得分だけでも、申告期限1週間しかない場合に威力を発揮します!

念のため提出方法を変更する旨役所に事前連絡しておいた方がよいでしょう!

問題2.自社の固定資産台帳と役所が登録している固定資産台帳の管理Noが不一致の場合、資産名称でしか合わせることが出来ないため照合に時間がかかる

申告期限まで、残り1週間しか無い場合にはこの方法は時間がかかると思いますので12月から開始すべき方法と思います。

自社の固定資産台帳の管理Noを役所から受領する種類別明細表(資産名称欄)に手書きで書き込む

問題3.自社の固定資産台帳と不一致の物件がある

・上記項目の「償却資産とは」の中に対象外の物件である場合

対象外物件リストを作成し、不一致の物件が差異と一致するかを確認する。

・不一致の物件が償却資産の対象外の物件以外である場合

申告間違い等により、不一致原因を確認し、申告する。この場合、前期以前の申告に誤りがありますので、原因追及に時間がかかるものと推測されます。

万が一、時間が無い場合には、正となる自社の固定資産台帳に、一旦合致させて申告する

その後、不一致原因を調査するでも良いでしょう。

まとめ

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とにかくあと1週間しかないので、私も気が付いてから急いで投稿しました。

ポイントは種類別明細表は、役所から受領する紙の書類に記入せず、こちらで作成したものを出力して提出するです。そうすれば大分工数が削減されるはずです。

もちろん、その明細は役所の方又は役所が外注で入力するのですが(=我々の税金)。

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