経理なら子会社管理業務をやろう! 

経理部あれこれ

子会社がある親会社の経理部員は、絶対子会社管理業務をやるべき!

会社を俯瞰してみることができ、生きた会計を感じることができる。

スキルアップにもなり、転職にも有利!

面倒がらずに自ら手を挙げてチャレンジしてみよう!

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子会社管理業務とは

連結決算を実施している会社については、本社経理部門または企画部門において、子会社毎に担当者がいて、その担当者が子会社の管理をしております。

管理の内容について具体的には、

1.月次損益管理:予実差分析と今後のアクションが正しいかの判断
2.資金管理:現預金残高や借入金について資金ショートしないようサポート
3.四半期決算のためのレポーティングパッケージ管理:連結決算用情報収集
4.決算進捗管理:子会社の監査レポートを遅滞なく受領
5.その他困りごと相談:監査報酬の交渉等々

となります。

ほぼ、毎月ルーティン業務としてタスクの中に組み込まれます。

詳細に各業務を解説してみます。

月次損益管理

→予実差分析と今後のアクションが正しいかの判断

年度計画を月次で予実管理をします。

計画と実績で乖離している箇所を分析し、次のアクションを取ることになっているかを確認します。

財務部として計画通りの利益が出ていない時、アドバイスできることは、売りを増やすか、経費を減らすとしか言えません。

BtoBの会社で急激な売上増加が見込めない場合には、収益という観点からは不要な固定資産や有価証券を売却し益だしするとか、経費であればコンサルタントや水道光熱費の契約見直し等々を思いつくままアドバイスします。

資金管理

→現預金残高や借入金について資金ショートしないようサポート

毎月の資金管理表にて現預金残高の減少、借入金の急激な増加についてチェックします。

子会社で現預金が不足する場合には、支払の遅延や借入、リース等のサポートをします。

具体的には、日系の金融機関に相談し、現法同士でやりとりしてもらいます。

資金の工面までサポートする場面もありません。

ですので、ある程度、資金繰りの経験がないとサポートするにもサポート出来ません。

四半期決算のためのレポーティングパッケージ管理

→連結決算用情報収集

通常、連結決算を実施している会社は子会社からレポーティングパッケージを収集します。

連結決算あるいはレポーティングパッケージについては 初心者向け 連結決算の流れ に詳しく解説していますのでご覧ください。

決算進捗管理

→子会社の監査レポートを遅滞なく受領

上場企業の場合、決算発表日が決まっているので、その日までに開示情報を完成させなければなりません。

ということは、決算を計画通りに完了出来なければ決算開示が遅延し、市場に対して悪影響が出てしまいます(株価も下がる)。

そのような事態にならないように、子会社の決算を親会社が進捗管理をし、万が一、遅延した場合には速やかに情報を把握し、必要であれば監査法人に相談します。

よくあることですが、現地の監査法人は日本の連結決算日なんて把握していないので焦って監査レポートを作成しようという考えはまったくありませんので、気を付けましょう!

その他困りごと相談

→監査報酬の交渉、借入金のための金融機関との交渉等々

現地経理の困りごとを聞きます。

例えば、資金繰り表がわからない、リースの意味が分からない、在庫について考え方が分からない、取締役会上程議案の記載方法が分からない、現地社長にパワハラを受けている等々

さまざまな内容の相談を受けます。

そして、上記、管理業務をする=担当する子会社の基礎情報を事前に把握しておくことが必要です。

1.現地の事業
2.子会社の場所、従業員数
3.経理部の人員、メンバー、メンバーのスキル、英語でのコミニュケーションの可否
4.付き合いのある会計事務所との状況
5.子会社会計方針(減価償却費の耐用年数等々)
6.BSの特徴、PLの特徴
7.過去からの財務諸表の推移
8.借入枠
9.子会社の年計、中計(BS,PL,資金含む)
10.拠点長の性格
11.出資者がいれば、その特徴
・・・・等々、挙げればきりがありません。

なんとも、片手間では難しい業務ではありますね!

子会社管理業務をやるメリットとデメリット

メリット
・通常の仕訳や支払というスタッフレベルの視点から経理部長の視点で全体を見なくてはならず、本来の会計を学ぶことが出来る。
・現地の会計基準に精通する
・現地の経理部とやりとりするので異文化体験が出来る
・英語学習のモチベーションがUPする
デメリット
・コミニュケーションが良くなり、質問が頻繁にくるようになるので仕事が増える
・経理は自社製品、サービスに疎いのでビジネスを理解するのに時間がかかる

目標は海外出向

現地、経理に精通するということは、そのまま管理部長として出向するチャンスもあります!

逆に、状況が把握できていれば出向後も楽です。

まとめ

子会社管理業務をやるということはメリットがデメリットを上回ります。

経理部員としては、やらなきゃ損です!

かならずスキルUPとなり、会社を俯瞰してみることが出来る経理マンORウーマンになれます!

ぜひ、みずから手を挙げてチャレンジしてみてください!

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