社会人の方で、経理志望の方、経理部所属の方を対象に、簡単に経理業務スキルを上げる方法を解説していきます。今の仕事が飽きたとか、今のスキルでは、これからの将来が不安という人は必見です!
単純に簿記や会計士、税理士等の資格を取得すればスキルは上がるかといったら決してそうではありません。例えば、新卒の会計士が会社に来て監査を行っていたのですが、経費精算を確認していたらしく”香典の領収書はありますか?”と会社のスタッフに質問した人がいたそうです。実務をやっていないとこんな風になってしまいます。
経理は経験が必要な職種ですので、勉強=実務とはなりません。もちろん、資格は持っていることを否定はしませんが。今日は単純に資格取得以外で、スキルUPする方法をお伝えしていきます。参考になればと思います。
まずは今の自分のスキルを棚卸
何はともあれ、経理って仕訳以外に具体的にどんなことをやるのかわからない。
また、今経理部の人は、同じ経理部のあのおっさん、いつも何やってんだパソコンばかり見ているからよくわからない。
と思っている人も多いのではないでしょうか?まずは、自分のスキルが世間の経理業務のうち、どれくらい出来るのだろうかと考えて、自分スキルの棚卸をしてください。丁度、職務経歴書を書くように。
例えば5年も同じ業務をやっているのは問題ですね。さっさとJOBローテーションしましょ!
スキルシートを使って自分の未経験部分をチェック
自分のスキルを棚卸する際に、世間一般の経理ってどんな業務があるの?と疑問に思う人は以下のスキルチェックシートを使って、自分のスキルをチェックしてください。
〇は求められるスキルですので、これを目標としてもらっても構いません。スキルチェック欄に自分が出来る内容に〇をつけてください。いくつ〇が付きますか?経理部長を目指す人は上場、非上場で〇が9割付けばよいでしょう。
スキルチェックシート | |||
内容 | 上場企業 | 非上場企業 | スキルチェック |
入金管理 | 〇 | 〇 | |
支払管理 | 〇 | 〇 | |
固定資産管理 | 〇 | 〇 | |
原価計算 | 〇 | 〇 | |
月次決算締 | 〇 | 〇 | |
単体決算 | 〇 | 〇 | |
税務申告 | 〇 | 〇 | |
移転価格文章作成 | △ | △ | |
税務調査対応 | 〇 | 〇 | |
資金繰り | 〇 | 〇 | |
銀行折衝 | 〇 | 〇 | |
英文会計対応 | △ | △ | |
連結決算 | 〇 | ||
決算短信・有価証券報告書作成 | 〇 | ||
会社計算書類作成 | 〇 | ||
監査対応 | 〇 | ||
JSOX対応 | 〇 | ||
△:必要に応じて |
ちなみに、各内容がよく分からないという人は追って、それぞれの内容をテーマにしたブログをUPさせる予定ですので、少々お待ちください。
自分を売り込むため、業務(ジョブローテーション)について相談
ここで不足するスキルが分かったならば、まずは同僚、先輩に相談してください。スキルUpしたいよと。そうすると、偉いね~とか言われちゃいますが。まずは、彼らを味方にします。ただ、彼らは自分の仕事が取られるとかいう不安から前向きなことを言われないかもしれませんが、そんなこと気にせず、とにかくどうしたらよいかを相談します。ここで解決出来れば良いですが、そんな簡単なもんじゃありません。そういう時は、
上司に”これやりたい!”と自ら手を挙げて相談しに行ってください。上司は部下の提案であれば、真摯に相談に乗ってくれるはずです(普通の上司なら)。もし、即、意見が通らなくても、上司は、この部下は積極的でもっと業務経験を積ませてあげたいと思うものです。何かの時に絶対にプラスに作用します。また、万が一、同僚や先輩があなたが側に付いてくれた場合には、チャンスになります。
ちなみに、社員のキャリアプラン(スキルUP、昇進昇格等)については、人事がしっかりしている会社は、会社主導でプランが作成されます。
さらに、上司への相談を有利に進める方法があります。それは、事前に経験したい業務の知識は持っておくということです。こうすることにより、上司も部下の提案を受け入れやすくなり、ハードルが下がります。例えば連結決算をやりたいといった人は、簿記の資格を取っておくとか、事前に連結決算のセミナーを受講しておくとか、先手を打つことは重要です。
エージェントに登録、面接し評価をする
上記と同時に自分のスキルを評価する方法があります。
転職エージェントに実際に登録してみるです。
これにより、自分のスキルが市場に対して、どのくらいの価値なのかということを知る良い手段となります。
おすすめは以下です。管理系に特化しているので案件はあります。早いうちに登録を進めます。早く決断することで、将来の目標を早く掴めます。
経理財務・人事総務・法務の求人・転職なら|管理部門特化型エージェントNo.1【MS-Japan】実際に履歴書を書いて、スキルの棚卸をし、どの程度の会社に需要があるのか?自分のスキルを欲している会社はどのくらいあるのか?を知ることが出来ます。
また、運よく面接のオファーを受け取った場合には、実際に面接をしてみてください。というのも、自分のスキルが高いものなのか、低いものなのかを肌で感じることが出来るからです。
面接官にあなたは何が出来ますか?と質問された場合に、上記スキルアップシートの中の内容は何一つ出来ませんというのであれば、経験が不足しているものと判断されてしまいます。
よって、しばらくは資格取得等でINPUTの時間を過ごすしかありません。
スキル不足の場合には資格取得
万が一、エージェントに登録しても希望した業務内容にたどり着けなかった場合には、自己投資をしてスキルUPをせざるを得ないと思います。今はリモートで学べます。また、通信でも可能ですが、意思が弱い方は通学がよいかと。ただ、コロナで規制もありこの辺は強い意志を持って臨むしかありません。
ちなみに私がお世話になった大原簿記のサイトです。スキルUPにはもってこいです。
それでもだめなら転職
上記作戦を実行しても、新たな経験を同じ会社ですることが難しいようであれば、転職するしかありません。エージェントに登録しているので、いつでも転職情報が入って来ます。オファーが来れば面接し、条件が合えばそのまま転職でもよいのですが、もし、オファーが来なかった場合には、どうするか。
その場合には、経理実務スキルの評価が低いうことですから、資格取得の勉強等でINPUTをしていき、経験はないですが、Potentialがあるように面接官にアピールすることが重要です。
転職を希望している人、経理部長がどなような人を求めているか、逆に言うとこれからどのようなことを身に着けたらよいか。 このブログの 経理部長が求める人材 も参考にしてみてください。
今は転職エージェントについては、数が多く選別に苦労しますが、評判を見て決めていきましょう。別途転職サイトの特集を書こうと考えてはおります。
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