会社の経営層、経理責任者向に投稿します。
皆さんの会社は、利益が出ていますか?資金繰りは問題ないですか?
私がかつて海外子会社の副社長であった時、当期純利益が損失になりそうだったヤバい時の損失回避策を解説していきます。
よく”儲かる会社にするには”という題名で、多くの本、ネット上にも情報が溢れているので、敢えて一般論は書かずに、実践的方法を教えます。皆さんの役に立てれば幸いです。
今回は部品メーカーに的を絞って具体的に解説します。詳細は以下です。
- 売上を上げる
- 変動費を下げる
- 固定費を下げる
- 本業以外で儲ける
- 節税をする
では詳細を見ていきます。
売上を上げる
BtoBで事業を行っている会社においては、対応可能ですが、私のいる部品メーカーにとっては受注産業で、所謂下請けですので、売上を上げろ!と言われても今日、1か月後、半年後はとても無理です。最低1から2年はかかります。ではどうするか?
突然ですが、売上の計算は以下です。
売上=数量×単価
数量×単価これだけです。数量を多く売るか、単価を上げるかどちらかです。
数量を多く売る
得意先にお願いして、少しだけ余分に売上をしましょう。こういうのが出来るのは信頼関係があってなので、常日頃からの付き合いがものをいいます。
また、数量を多く売るので少し値引きしてもらうよう交渉をしましょう。相手先も在庫を抱える余裕があれば、あるいは受注を消化しなくてはいけないので、受け入れてくれる会社もあると思います。
値上げを要請する
得意先に値上げを要請します。現在、コロナで物価が上昇中です。特に原材料については10%は当たり前、運送費については200,300%も上がっている国もあり、とても社内でそれを吸収出来る合理化策はありません。ここは素直に物価上昇分を得意先に値上げをお願いしましょう。ただ、市況変動を売価(単価)反映しているのであれば少し待つしかありません。客先にお願いする際には、物価が下降した時に値下げを要求されるので、その辺の計算根拠は持っておきましょう。また、今まで市況変動を反映させていなかった得意先についても今回から新たに反映するように言ってみましょう。万が一、過去から反映していたら、お願いした会社が不利になる場合でも、今回は状況異なるので、会社の存続もあり何とかならないかというふうに交渉してみるべきと思います。
少量品については、実際に製造工数がかかるため値上げを要請します。この際、原価をはじく必要があります。
値引きしない
自社のマーケットのシャアや、他社との価格競争力を見て値引きを断ります。
変動費を下げる
次に変動費を下げるです。変動費の意味について分からない方は「サルでもわかる!損益分岐点とは!」に詳しく書いてあります。
ここに変動費の考え方の記載あります。
材料関係:材料の調達を分散購買から集中購買にし、ロットを多くすることにより、仕入先に値引きをさせます。安価な材料でも対応出来るか検討し、問題なければ得意先に申請してみます。
運賃関係:混載にして空間を無駄にしないで運賃を下げます。運送会社はあまり変えない方が良いですが、良い意味で緊張感を持つという趣旨で相見積を取得します。
人件費関係:正社員は固定費ですが、ここを配置転換等を実施、派遣もしくは契約社員にすることにより固定費を変動費化し、賃金を減少させます。
製造関係:原価企画の段階で材料、製造工程、製品を見直します。また、不良削減します。これに関連して金型をバリが出ないように作るとか、金型メンテナンスを効率的にやります。そして、歩留まり向上を実施します。この辺は設計段階から入らないといけませんね。
固定費を下げる
固定費については数多くの施策があります。
人件費関係:人員カット、給与カット、賞与カット、残業代カット、間接労働者を直接部門に配置転換、雇用調整助成金を申請、旅費交通費の見直し、福利厚生費のカット、リモートワークの推進(結局無駄な仕事をしないで残業させない方法)等々。社員のモチベーションを維持する工夫が必要。あまりやりすぎないとか。
固定資産関係:設備投資で必要最低限のもの以外は遅延させる。使用していない設備は償却費を軽くするために除却または売却する。余分な土地は売却をする。
水道光熱費関係:太陽光発電を実施する。電力契約条件の変更。
賃借料:事務所が賃貸であれば安価な場所に移転する。家主に交渉し賃料を下げる。
車両:自社所有の社用車、トラック、フォークリフトをリースにする。ハイブリッドやカーシェアを利用する。
消耗品関係:コピー機廃止。カラーコピー禁止。紙削減。
5Sをすすめる:整理・整頓・清掃・清潔・躾をすることにより無駄がなくなりキャッシュが生まれます。例えば、在庫置き場を整理、動線が整理され製造時間の圧縮になりサイクルタイムが早期化されます。
本業以外で儲ける
なんでもいいです!本業ではないことで、収入になるようなものを考えて実行するだけ。これが本業になる場合だってあります。
スクラップ売却、得意先から受領したギフトカードやQUOカードを換金、土地が余っていたら駐車場収入を得る。又は、広告塔を立てて広告収入を得る等々。
節税をする
あまり当たり前のことは書きません。
1.在庫を圧縮する
2.海外取引があれば外国税額控除
3.期末に未払費用を計上
4.交際費の使用を控える
5.一括償却資産の範囲で固定資産を取得する
6.広告宣伝費のパンフレットは当期中に使い切る
7.固定資産を売却する際には簿価で売却をする
等々。思いついたら付け足していきます。
ちなみに、各種税額控除を実施。以下、国税庁のHP タックスアンサーです。
人材確保促進税制を活用する。以下、経済産業省HPです。
まとめ
いかがですか?思い出したら箇条書きで書いていきますので、現状思い当たるものです。おそらく他の人が書いているよりも実践的かと思います。
今、コロナで倒産する会社が増加しています。会社経営は非常に難しく、利益を出すことも近年になく厳しい状況です。
ぜひ上記参考にしていただければ幸いです。
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