東証PRIME上場企業 経理部長の仕事

経理部あれこれ

20代男性経理部員がよく思うこと。経理部長っていったい何やっているの?じじい仕事しないでいいな~。なんて思う人が結構いると思います。実際、そんな暇ではないです。これは、経理部長になって初めて分かりました。この機会にあなたが部長を理解するきっかけになればと思います。

その業務内容について説明します。

ちなみに、上場企業の経理部長の場合です。

なぜ経理部長は以外にも忙しいか?

経理部長の仕事はこんなもんです。思いつくものだけざっくり記載しますね。

No業務名称主たる責任
資金管理統括親会社はもちろんグローバル子会社に対する資金管理責任者
決算管理統括上場企業の場合には金融商品取引法、会社法等開示書類を作成その責任者
役員会出席上程議案説明補助責任者
経理部内マネージメント部内業務分担、人員補充等の方針決定責任者
監査法人対応責任者監査法人側と様々な事項を交渉する責任者
経営判断サポート役員に財務面から経営サポート責任者
決算説明会機関投資家向説明会における財務経理責任者
その他財務経理困りごと解決親会社含む連結上のすべての財務経理に関する相談受付責任者
部下の恋愛相談責任者女性経理部員の恋愛相談責任者
10経理部盛り上げ責任者アゲアゲで業務が出来るようにする責任者

ざっと、10項目の責任者です。

げげげっ

これこそ責任の塊!

毎日が重圧との闘いです

では、早速実際にそれぞれ何をしているのか簡単に説明します。

1.資金管理統括

親会社はもちろんグローバル子会社に対する資金管理責任者 。

会社の資金が滞りショートし倒産しないように部下の資金繰りを確認しています。

実際の資金繰りは課長が行いますが、銀行からの新規提案等を受け、良いソリューションがあれば採用します。

親会社に限らず、子会社の資金残高も部員に確認させ、問題あれば現地とリモート打ち合わせ。保証枠拡大等は役員会に上程します。

金が無ければ会社は死にます!

業績が悪くなった時が、経理部長の腕の見せ所です!

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2.決算管理統括

上場企業の場合には金融商品取引法、会社法等開示書類を作成します。

開示書類については すぐ分かる経理の仕事 の中に詳しく書いてあります。

具体的な開示書類は

1.金融商品取引法:有価証券報告書、四半期報告書等

2.東証規定:決算短信、四半期短信等

3.会社法:会社計算書類等

上場企業はいつも決算やっているイメージ。1の表紙に経理責任者として私の名前が社長の名前の下に記載されています。

もし、記載内容に間違いがあれば訂正報告書を提出しなければならず、それってすごいお恥ずかしいことです。

よって、毎決算時は緊張感を持って、かつ楽しくチェックしています!

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3.役員会出席

取締役会、その他役員会に出席します。

財務経理で上程議案がある場合には補佐役として管轄役員をサポート。

資料作成するのは経理部。もちろん詳細は把握する必要あり。以外に時間がかかります。

分かりにくい内容は、個性的な役員の特徴を生かしてノリで突破してもらいます。

また、管理会計の月次決算を報告を役員等関係部長に実施します。連結、個別で2回です。

この分析にもある程度時間がかかります。

ここで重要なのが、単純に実績を言うのではなく、今後社員はどうしたらよいのかを財務部として発信することです。

例えば在庫を製造管掌役員に圧縮しろ!営業担当役員に原材料費高騰を売価に反映しろ!等々。

ちなみに、私は一番年下なのですが、この辺は気持ちを大きくして(内心はドキドキ)会社のために発言をしています。

4.経理部内マネージメント

現在部下12名。このマネージメントです。実際には子会社の経理も統括しているので、連結で約50人のマネージメントです。

会社規模にもよりますが、大企業は経理部が100人(親会社のみ)のところもあります。

スタッフとのマネージメントは課長が行っていますが、問題ないか頻繁に確認。

スタッフとは毎日声掛けをして、色々な情報を吸い上げで部の運営につなげています(まるで国税)。

人員補充する場合には、必ず、課長と共に進めます。なぜなら、彼らが部の運営に参加しているという意識を持たせるためです。

また、各部員のキャリアプランや教育計画も課長と共に考えております。これは将来のことですので、夢があり楽しいです。

5.監査法人対応責任者

上場企業は監査法人が頻繁に会社に出入りします。

メイン業務は現況等のヒアリング、監査報酬の交渉、損益に関する影響の大きい取引の仕訳方針の交渉です。

監査法人は、国税と異なり運命共同体です。うまく利用しないと損です。また、決算を円滑に進めるために、事前に交渉が必要な案件はともに潰しています。

それと報酬がバカ高い!連結で800億円の会社ですが、65百万円(年間)はかかってしまいます。

上場するってコストがかかりますね!

2.決算管理で開示資料に間違いがあったとしても、監査法人は特段大きな影響はない模様。会社側は世間に訂正報告書を提出し恥さらしとなります。

そうしないために、監査法人と常日頃からコミニュケーションを取り必要があり、その責任は大きい。

監査法人に対応するにはある程度の 経理部の人が転職に有利な資格5選 を参考にしてください。

もちろん会計士資格の合格者には越したことはありませんが、そうでなくても十分に通用します。ここは経験がものをいうからです。これ経験談!

6.経営判断サポート

資本政策や投資の意思決定を実施する際に、会計基準を参考に決定します。

投資をしたが、回収が10年先とか、計画外で出て来たとか(資金繰りは?)、3年赤字で投資するのか(減損は大丈夫?)という案件が出てきます。

これを落とします。時には折衷案を作成したり、もっと利益が出るように節税や収益計上案を提案します。

また、ある子会社の経理担当の業務が遅延しているとか、理解が不足していることが役員まで知られると、直接指導をすることになります。

これはある程度、経験が必要で経営に携わったものでないと難しい業務となります。

7.決算説明会

機関投資家(証券会社や銀行)に対して中間、期末決算後、説明会を実施。

実際には役員が対応しますが、サブとして出席します。

あらかじめ回答を準備しておきますが、普段から考えを持っていれば不意の質問に対しても十内に回答出来ると思っております。

でも、経理は人前で話す機会がすくないので毎回緊張。

8.その他財務経理困りごと相談

グローバルに17社会社があり、拠点経理担当とも長い付き合いですので、いろんな相談が舞い込んできます。

拠点担当制は取っているものの、スタッフのレベルを超えた質問が多く来ます。例えば、資金ショートするから資金繰りの相談させてくれとか、監査報酬値切るの手伝ってくれとか、減損なっちゃうどうしよう等々。

だからこそ、私に質問が来るのですが。

最終的には私がすべて解決しているかのようです。。

まあ最終決算者なんで止む無しですが、早く後輩を育てないと思います。

9.部下の恋愛相談責任者

部下には20代の独身女性がいます。

会社と家の往復で、たまにご飯にいくでは、リーマンおやじと同じです。

最近はマッチングアプリを使用していますが、なかなか成果が上がらず、心配になってプライベートな事項ですが、セクハラにならない程度(この辺はキャラで勝負)に、質問します。

そうすると、向こうからどうした方が良いかアドバイスを求められます。というか無理やりアドバイスしている。

素直に回答しますが、これにはリスクと裏腹で寿退社が見え隠れします。

ただ、それはそれで、その時また考えればよいので、Happyになるように願ってアドバイスさせていただいてます。

ちなみに、マッチングアプリを紹介しました。

10、経理盛り上げ責任者

勝手に冗談を言ったり、世間話したりしています。要するに部下の業務を邪魔して勝手に盛り上がってる。

というのも経理部はいつも静かです!

たまには、息抜きも重要です。また、コミニュケーションの一環としてもやっています。

1日1回は部下全員と話すようにしています。色々な情報が入ってくるので仕事に飽きた時は、こんなことも有りかと思います。

また、経理の人はコミニュケーション下手な方が多く、自分を表現する練習としている面もあります。

本人たちは、まあ面倒くせーな!このじじい!とは思っていると思いますが、部長的には重要事項と思っています。

まとめ

以上、参考にしていただき、じじいは暇じゃないということが分かったでしょうか?

スタッフにはスタッフの苦労がある。部長には部長の苦労があるです!

以外に業務範囲は幅広く、責任も多いです。

半面、給与に関してはそこそこもらっていると思います。

さらにスタッフ時代からすると、自分のやりたい業務が出来ない(経営に近いので、すぐに却下される。自分の説明下手)状況もありますが、部員といろいろ情報交換しながら業務を進めていく醍醐味はあります。

さらに、この会社の経営を握っていると言ってよいほど重要な役割と思います。

会社は自分が回していると感じられる魅力あるポジションです。皆さんも目指してみては!

質問あればここをクリック。

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